第176章

ベティがまくしたてているあいだじゅう、ヘンリーはひと言も発さなかった。意外なほどの落ち着きで、彼女の容赦ない言葉をそのまま受け止めている。短気な性格を知っているだけに、このままでは友人が彼を追い詰めすぎるのではないかと、私は気が気ではなかった。

「ベティ」私はあわてて言い、ビリーの手を彼女の手に握らせた。「ビリーを上に連れて行ってくれる? ここ、凍えるほど寒いの」

ベティはまだ私をかばって言い返したそうだったが、私の目に浮かんだ懇願を見て、しぶしぶうなずいた。彼女とビリーが家の中へ消えると、私はもう一度ヘンリーのほうを向いた。彼はなおも、自分を弁護する言葉ひとつ口にしていなかった。

「ヘ...

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